「クーの世界」読破

本名	クーの世界
著者	小田 ひで次
出版社	秋田書店

この本について

私なりの分類

不思議コミック

購入動機

何かで面白いという情報を得て購入。
何かが何であったのかは忘れてしまった…。

本を読んでの感想

夢の中にもう一人の自分がいて、夢と現実を行き来するようなお話。
でも、その夢とか現実とかで答えを探すんじゃなくて、たんたんといろいろなイベントが進んでいくだけのもの。
その１つ１つのイベントや登場人物が、何かの象徴であったり、意味を表している（たぶん）。
何かを解決するためにあるのではなくて、何かを知るために、この漫画はある。と思った。

どことなく宮崎駿に近いとこもあるけど、でもちょっと違う感じがする。

ちなみに450ページ。意外と大きく長い。

考察

夢と現実と

主人公、麗寧（れねい）が、夢の世界で出会うものは、もしかしたら現実では隠されたもの。
数々の嫌なことに出会うけれども、もしかしたらそれが現実なのかも。
現実の世界では、様々なことが”きれいごと”で覆われていて何もかも美しく見えてしまうけれど。

でも、そんな中でも、素敵なことも数多くある。
素敵なものは、何かで覆う必要などない。
素敵なものは、素敵なまま、そこに存在していればよいのだから。

素敵なものだけを享受して生きて行くことはできない。
でも、素敵なもの"も"享受しながら、生きて行くことはできる。

そう、素敵なものだけが存在するのは、幻想。
そして、素敵なものも存在するのが、それが現実。